2025年度の最低賃金、全国平均で時給1118円に引き上げへ

厚生労働省の中央最低賃金審議会は、2025年度の最低賃金の目安全国加重平均で1,118円(現行より+63円)とすることで決定しました。引き上げ幅としては過去最大で、23年連続の引き上げとなります。

引き上げの背景

  • 賃上げ率:6.0%(前年は5.0%)
  • インフレによる生活費の上昇が影響
  • 政府目標「時給1,500円」に向けての一歩

地域別の引き上げ目安

都道府県は経済状況に応じて以下の3ランクに分類され、それぞれ引き上げ額が決定されました。(目安です)

ランク対象地域例引き上げ額
Aランク東京・埼玉・千葉・神奈川・大阪など6都府県+63円
Bランク北海道・広島・福岡・茨城など28道府県+63円
Cランク秋田・沖縄など13県+64円

※CランクがA・Bランクより高い引き上げ額となるのは初。地域間格差の是正を目的としています。

今後の流れ

  • 各都道府県で審議会が開かれ、実際の引き上げ額と適用時期が決定されます。
  • 多くの都道府県では2025年10月から適用予定。

企業・事業所への影響

  • 最低賃金での雇用者がいる事業所は早めの確認が必要です。
  • 最低賃金の上昇により、「年収の壁」問題を意識した就業時間の調整が早まる可能性もあります。

参考URL

厚生労働省HP:令和7年度地域別最低賃金額改定の目安について

中小企業にとって賃上げは大きな負担ですが、避けては通れません。
最低賃金の引き上げに対応するための賃金設計や労務管理の見直し、就業調整のご相談は、当事務所までお気軽にご連絡ください。