介護事業所における労基署調査 〜社労士相談のメリットと成功事例〜
今回、従業員25名を抱える介護事業所に労働基準監督署の調査が入りました。
対応方法が分からず、当事務所にご相談いただき、調査を機に労務管理全般の見直しの必要性を感じていただきました。その事例をご紹介いたします!
Jinjiが提案した対応策
私たちは労基署から求められる書類を整理し、以下のポイントを重点的に確認しました。
- 従業員情報の整理
事業所ごとの従業員数や役割を整理し、法令に沿った管理体制を確認しました。 - 勤怠・就業管理の強化
クラウドシステムを用いた勤怠管理の適用状況を再確認し、労働時間や残業が適切に管理されているかチェックしました。 - 健康診断の対応
健康診断の実施状況と事後措置を確認し、必要に応じて改善策を講じるようにしました。
改善策とその後の影響
今回の対応により、いくつかの労務改善が行われました。
- 勤怠管理への意識向上
勤怠管理をチェックすることで、従業員の労働時間や残業時間に対する意識が向上しました。 - 健康診断の体制強化
異常の所見がある場合、医師の意見聴取が必要です。今回は50人未満の事業所のため産業医配置は不要ですが、嘱託医や地域産業保健センターの活用を視野に入れ、フォロー体制を整えました。 - 就業規則と36協定の周知
就業規則や36協定は、従業員が確認しやすい場所に掲示することが必要です。電子システムや掲示板を活用し、いつでも確認できるようにしました。
また、社会福祉法人の特有のポイントとして、利用者の送迎や宿直業務の有無についても監督官から確認がありました。これは残業や追加労働時間の見逃しを防ぐための確認です。
本件から学ぶポイント
今回の調査から学べる重要なポイントは次の通りです。
- 法令順守の姿勢強化
労務管理に関する法令を正しく理解し、継続的な管理体制の再確認と整備が重要です。 - 事前準備の大切さ
社労士と打ち合わせをすることで、指摘事項に冷静に対応できます。規則や契約書の内容を整え、スムーズな調査対応が可能です。 - 従業員の意識改革と職場環境の改善
健康診断や適正な労働時間管理を促すことで、従業員が安心して働ける職場環境の実現に繋がります。
労働基準監督署の指摘は、法令順守や労務管理強化を見直す貴重な機会です。
日頃から改善ポイントがないかチェックを行い、安心して働ける職場環境を築いていきましょう。