厚生労働省関係の主な制度変更(令和4年4月)
令和4年4月に実施される厚生労働省関係の主な制度変更のうち、抑えておくべき改正点をまとめていますのでご確認ください。
年金関連
項目 | 内容 | 対象者 |
令和4年度の国民年金保険料 | 令和4年度の保険料額は16,590円。 | 国民年金の被保険者 |
令和4年度の年金額 | 令和4年度の年金額は、64,816円(老齢基礎年金(満額):1人分)。(令和3年度から▲0.4%の減額改定) | 年金受給者 |
年金の受給開始時期の選択肢の拡大(繰下げ) | 現在60歳から70歳の間となっている老齢年金の受給開始時期を、60歳から75歳の間に拡大する。 | 年金受給権者 |
在職老齢年金制度の見直し | 60歳から64歳に支給される特別支給の老齢厚生年金の受給者を対象とした在職老齢年金制度の支給停止基準額を28万円から47万円に引き上げる。 | 65歳未満の年金受給者 |
確定拠出年金制度の改善 | ・現在60歳から70歳の間となっている企業型DC・iDeCo(個人型DC)の受給開始時期の選択範囲を、60歳から75歳の間に拡大する。 ・iDeCoの加入可能年齢(現在60歳未満)を国民年金被保険者(65歳未満)、企業型DCの加入可能年齢(現在最大65歳未満)を厚生年金被保険者(70歳未満)にそれぞれ引き上げる。また、現在iDeCo加入できない海外居住の方について、国民年金に任意加入することでiDeCoへ加入できることとする。 | 確定拠出年金加入者 |
雇用・労働関係
項目 | 内容 | 対象者 |
雇用保険料率の変更 | 令和4年4月から、事業主負担の保険料率が変更、令和4年10月から、労働者負担・事業主負担の保険料率が変更になる。 | 事業主及び労働者 |
女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画策定等の義務企業拡大 | 女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画策定・届出、情報公表等が常時雇用する労働者数301人以上の事業主に義務付けられているところ、令和4年4月1日より、101人以上300人以下の企業にも拡大される。 | 常時雇用する労働者数が101人以上300人以下の事業主 |
パワーハラスメント防止措置の中小企業事業主への義務化 | 令和4年4月1日から、職場におけるパワーハラスメントを防止するために事業主が雇用管理上講ずべき措置を義務化する。 | 事業主 |
不妊治療と仕事との両立に係る認定制度の創設 | 令和4年4月1日から、不妊治療と仕事との両立しやすい環境整備に取り組む事業主を認定する「くるみんプラス」制度を新設する。 | 事業主 |
新型コロナウイルス感染症に関する母性健康管理措置の適用期間の延長 | 令和4年3月31日までとなっていた新型コロナウイルス感染症に関する母性健康管理措置の適用期間を令和5年3月31日まで延長する。 | 妊娠中の女性労働者及び当該労働者を雇用する事業主 |
育児休業制度等の個別の周知と意向確認、育児休業を取得しやすい雇用環境整備の義務付け | ・本人または配偶者の妊娠・出産等を申し出た労働者に対して、事業主は育児休業制度や申し出先等に関する事項の周知と休業の取得意向確認を個別に行う必要がある。 ・育児休業等の申し出が円滑に行われるようにするため、事業主に研修の実施や相談窓口の設置等複数のうちから1つの措置を講じることを義務付ける。 | 事業主 |
有期雇用労働者の育児・介護休業取得要件の緩和 | 有期雇用労働者の育児休業及び介護休業の取得要件のうち「事業主に引き続き雇用された期間が1年以上である者であること」という要件を廃止する。ただし、労使協定を締結した場合には、無期雇用労働者と同様に、事業主に引き続き雇用された期間が1年未満である労働者を対象から除外することを可能とする。 | 有期雇用労働者及び事業主 |
参考リンク
厚生労働省「 厚生労働省関係の主な制度変更(令和4年4月)」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198659_00013.html